ことあれかしだった

ちいさい怪談や奇譚を細々と書いています

あの人

こんばんは。

洗濯物がマジ乾かないですね。

日に日に着るものがなくなっていって、近頃はぽちゃこのTシャツ着て人に会えるようになりました。

 

昔書いたのをUPしました。

kotoarekashi.com

 

もちろん色々いじくり回してますが、これ実話ベースで、あの人にはモデルもいます。

関係者も今ではほとんど亡くなってしまって、あの人を覚えているのはわたしを含め数人です。

下手するとわたしが死んだら、同時にあの人を覚えている人も誰もいなくなってしまうレベルです。

 

誰からも忘れられたときがその人の本当の死だ、みたいな言葉を聞いたことがある気がします。

違うよ。

生命活動が停止したときが死でしょう。

誰にも気づかれずに生まれて、誰にも気づかれずに死んだ人は最初から生きてなかったということですか?

大丈夫です。

誰にも気にかけられずに生きて、誰にも看取られずに死んだって、その人はきちんと生まれて死んだのです。

 

お墓に花と線香を供えながら、そんな下らないことをくよくよ考えてます。

梅雨の風はぼんやりと湿っていて、体にまとわりつくようにいつまでも身の回りでわだかまっています。

わたしは手を合わせますが、目はつむりません。

目をつむったって誰も出てこないからです。

 

やべーただでさえ湿度高いのに、めちゃ湿っぽくなってしまいました。

乾燥したいです乾燥。

乾いた笑みを浮かべたい。

 

では!